本研究室を拓いたのは笠原敏郎先生であり、この点からすれば理工学部建築学科の中でもっとも伝統を持つ研究室といえよう。その後市川清志先生、小嶋勝衛先生、根上彰生先生がが教授となり受け継いできた研究室であり、現在は、根上彰生教授、宇於ア勝也准教授、川島和彦専任講師により活動が進められている。
卒業研究テーマ紹介では「都市は人びとが集まって生活する空間であるため、さまざまな機能が要求される。快適な生活を保障するため、多くの課題を解決し、新しいシステムを導入しなければならない。」として、具体的なテーマには歴史、調査・解析、計画、デザイン、その他(住民参加、都市開発事業、不動産に関する事業・制度の検討、環境・防災都市に関する研究)と記載しているが、実際の研究テーマは学生個人の希望と社会的な有用さにより決定するため多様である。最近の研究課題もキーワードであげれば、都心居住、環境・防災都市、都市景観調査、まちづくり、アジア、中心市街地活性化などであり、都市と都市計画が直面する複雑多岐にわたる問題点に積極的にアプローチしていくことがもっとも求められる姿勢である。
近年は卒研生が30名程度、ほぼ同数の大学院生が所属している。卒業研究の代表は毎年(社)日本建築学会の「優秀卒業論文賞」にエントリーし、これまでに5回の受賞歴を誇る。大学院生は建築学専攻と不動産科学専攻の学生が混在し、社会人大学院生、留学生も含めて専攻を越えて大いに議論し、互いに刺激しあいながら研究が展開されるため、ユニークな結論に結びつくきっかけとなっている。
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